定期保険での「更新」と「再加入」は似て非なるもの。ネット生保の落とし穴

ghost128_128生命保険の定期保険の場合には、だいたい10年で保険の契約期間が終了するため、継続して同じ生命保険を利用する場合は「更新」をしなければなりません。定期保険はネット生保の登場により、一躍人気が高まっている保険ですから、「更新」をする必要がある方も多いのです。しかし、ここには落とし穴があるのです。

定期保険の「更新」時の保険料や告知

通常、定期保険に加入する際には、「告知」をして診査に通ってから契約をして、対応する年齢での保険料を支払い保険契約がスタートすることになります。

例えば、この定期保険の契約期間が10年だった場合には、10年経過後に「更新」するか、「契約を終了」するか選ぶことができ、「更新」する場合には告知義務はなくもう一度定期保険の保険期間が10年伸びることになります。ただし、年齢が高くなるため、保険料は高くなっています。

これが通常の定期保険の「更新」です。契約期間が切れたからと言って再び告知をする必要はありません。

注意すべきは「再加入」型の定期保険

ネット生保が扱っている定期保険の中には「再加入」型の生命保険というのがあるのです。

例えば、10年の定期保険で、10年後に健康状態を再告知したうえで基準に適していれば、通常の更新保険料よりも安く再加入して継続することができるというような商品です。

「一見、健康だったら保険料が通常よりも安くなるだ。良い保険じゃないの」

と思ってしまいがちなのですが、注意すべきポイントがたくさんあります。

1.本当に他社のネット生保よりも、更新時保険料は安くなるのか?

多くの方生命保険を選ぶとき、生命保険を見直す時に、複数の生命保険会社の同じ保障額での保険金額をシミュレーションして、比較検討すると思います。

しかし、更新時の年齢での生命保険料まで調べて比較する人がどれだけいるでしょうか?

更新時の保険料というのは大きな盲点なのです。

この場合、同じ生命保険で健康な場合とそうでない場合の保険料は、健康な場合の保険料が安く設定されていますが、実際にはベースの保険料が他社よりも引き上げられている可能性があり、健康と判断されたとしても高い保険料を支払わされていることもあるのです。

2.再加入したら、告知義務がまた再び設定される

「更新」であれば、告知する義務もありません。病気になっていたとしても、同じ生命保険が継続できるのです。しかし、告知義務を伴う「再加入」というのは、新規契約の扱いになってしまうため、再び告知義務違反の免責期間2年がスタートするのです。

まとめ

つまり、「再加入」型の生命保険には百害あって一利なしというのが現状なのです。

「こちらのプランの場合、10年後の更新時に再度診査が必要になりますが、健康な状態であれば通常の更新後の生命保険料よりも保険料が安くなるので、非常にお得なプランとなっております。」

と営業されたら、断る自信がありますでしょうか?

生命保険というのは非常にわかりにくく設計されているため、自分で正しいことなのか、どうかを判断しなければならないのです。

定期保険選びの際には「再加入」なのか?「更新」なのか?に注意すると良いでしょう。

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