知られていないネット生保のリスクとデメリット

attention128_128ネット生保は「保険料が安い」ということだけがひとり歩きしてしまって、ネット生保がかかえるリスクやデメリットについて解説しているサイトや雑誌は意外に少ないというのが実情でしょう。ここではネット生保のマイナス面にフォーカスして解説していきたいと思います。

ネット生保のリスクとデメリット

ネット生保の中で考えるるリスクとデメリットには以下のようなものがあります。

  1. 貯蓄性の保険商品がない。少ない
  2. 問い合わせ対応はインターネットと電話のみ。対面ではできない
  3. 業歴が少ないためソルベンシー・マージン比率が異常に高く本来の安全性を特定できない
  4. ネット生保の必要保障額シミュレーションが必要以上に設定されていることもある

一つずつ解説していきましょう。

1.貯蓄性の保険商品がない。少ない

「ネット生保」=「掛け捨て型の格安定期保険」というのが基本的な商品です。掛け捨て型の生命保険だからこそ、資金運用のノウハウなどが手薄でも、事業をしていけるという背景もあるようです。

今では、予定利率が引き下げられてしまい貯蓄性の保険商品にはメリットがないと思われがちですが、実際に満期に払込保険料総額よりも多くの金額が受け取れて、かつその期間中に死亡した場合に保険金が受け取れる養老保険などは、資産運用という観点から、重要な生命保険であることに変わりがないのです。

特に毎月の保険料の支払いが負担ではない、ある程度の所得層であれば、所得税などの控除も受けられるメリットがある養老保険というのは、資産運用上のポートフォリオに組み込むべき商品とも言えるのです。

  • 「ネット生保の時代だから、みんな掛け捨てがいいんでしょ?」
  • 「ネット生保なら生命保険の見直しで保険料が安くなるんでしょ?」

というように、内容を理解しない方が勘違いしやすい広告宣伝もネット生保には多いのです。貯蓄性の保険商品も、生命保険選びの時は必ず検討の選択肢には入れるべきものです。その商品ラインナップがはじめからないネット生保は、ネット生保ありきで選んでしまうと、保険の選択肢を狭めてしまうデメリットがあると言えるでしょう。

2.問い合わせ対応はインターネットと電話のみ

ネット生保以外の生命保険会社であれば、営業マンや生保レディがいるため、対面で生命保険のメリットデメリットを知ることができます。しかし、ネット生保の場合は、ウェブサイト上のシミュレーションをしながら、必要な保障を自分で選ぶことになります。

その場で質問ができないことや、対面でないことで自分自身で決断するスキルや知識が必要なことはデメリットと言えるでしょう。

ネット生保は自分でインターネットの情報を見ながら、自分合った情報を探せるからメリットも多いというのは間違えです。ウェブサイトというのが実は曲者で、非常に使いやすくできている一方、「自分には、あたかも選択肢がそれしかないのではないか。」というように誤解しやすい「誘導」が仕組まれていることも多々あります。当たり前ですが、そのネット生保の商品がどこよりも、良い生命保険のように書いてあり、簡単には他の生命保険と比較できないようになっているのです。はじめから比較が書いてあるときは、比較しても自社のメリットが際立つものだけがピックアップされているのです。

「ネット生保だから、自分で保険を選ぶから、公正に営業トークに惑わされずに選べる」

は間違えなのです。ネット生保のウェブサイトに公平に選べる仕組みはありません。必要以上に補償額が大きくなってしまうシミュレーションを用意しているところもあるぐらいです。

3.ソルベンシー・マージン比率が異常に高く本来の安全性を特定できない

生命保険会社の安全性を比較するためには、「格付け」と「ソルベンシー・マージン比率」を参考にするのが生命保険選びの定石です。

しかし、「ソルベンシー・マージン比率」は「保険会社の保険金等の支払能力の充実の状況を示す比率」であるため、保険契約者数が少なければ、9999%というような数字になってしまうことも多く、通常400%以上あれば十分とされているハードルの何十倍の値になってしまうことがあるのです。

これは、保険契約者数が少ないネット生保に起こりやすく、「ソルベンシー・マージン比率」が安全性を図る指標にはなりえなくなってしまうのです。また、財務まわりの情報も少ないケースが多く、安全性の判断がつきにくいというリスクがあるのです。

まとめ

デメリットとリスクについて解説しましたが、ネット生保の保険料が格安であることは間違えありません。盲目的に「ネット生保が良い」と思い込んで生命保険を選ぶのではなく、ネット生保のリスクとデメリットを把握したうえで、ネット生保も、それ以外の生命保険も選択肢にいれて、比較検討することをおすすめします。