生命保険に入ることを検討している方のきっかけは「周りの友人が加入している方」「営業マンに営業されたから」「結婚したから」というものかもしれませんが、これは生命保険加入のきっかけであって、目的ではないのです。生命保険を選ぶときに一番はじめにしなければならないことは「生命保険加入の目的を確認する」ことなのです。
そもそも、生命保険の役割って?
まずは生命保険の役割について考えてみましょう。
生命保険のルーツは、ロンドンのセントポール寺院の牧師が「香典前払い組合」を牧師全員で作ったことがはじまりと言われています。毎月一定の金額を香典として払込、仲間が死亡した場合に遺族にお金を渡すという仕組みから生まれたのです。
万が一のときに家族や自分が経済的に困らないように、「お金を出し合ってリスクに備える(相互扶助)」を前提にしているのです。
簡単に言えば
いざという時のお金の心配(リスク)を解消してくれる仕組み
と言えます。
つまり、生命保険に限らず「保険」に入るということは、なんらかのリスクを回避することが目的になるのです。
保険の種類と回避できるリスクの関係
自動車保険
自動車事故での壊れた車の修理費、事故を起こしてしまった相手から請求される損害賠償費用、事故で壊してしまったモノなどの費用、などを支払うリスクを回避するものです。
火災保険/地震保険
家が火事(地震)になってしまった場合に、その後の生活費、新しい住居の購入費用などの支払いリスクを回避します。
介護保険
病気などで要介護状態になってしまった場合の、介護費用や無収入になってしまった場合の生活費などの支払いリスクを回避します。
医療保険
病気による入院や手術などの費用、入院で無収入になってしまった場合の生活費などの支払いリスクを回避します。
生命保険
家計を支えている人が死亡した場合の葬儀費用、残された家族が生活していく生活費などの支払いリスクを回避します。
生命保険加入の目的を今一度確認する
生命保険に加入する目的は
万が一、家計を支えている人が死亡した場合に、残された家族が生活するのに必要な費用の支払いに備えること
ということを今一度認識しておく必要があるのです。
貯蓄性のある生命保険も存在しますが、あくまでも資産運用というのは生命保険のサブ的なオプションであり、本来の目的は残された家族の生活を守ることなのです。
そこに特約や医療保険、介護保険などを付けて、老後の生活保障や医療費の保障などにも備えるものなのです。
とはいえ、生命保険だけで未来の生活の安心を手に入れることはできません。
病気になった場合に保険金がおりる医療保険や介護が必要な状態になった時に保険金がおりる介護保険、老後の資金を貯めるための養老保険や個人年金保険など、必要な保障に合わせて複数の保険を組み合わせて加入する必要があるのです。
まずは、あなたにとって必要な保障がどれになるのか?を確認しましょう。