生命保険を選ぶ際に重要視されるのは「必要保障額」です。「必要保障額」とは、保険の契約者が死亡した場合に残された家族が生活をしていくために必要な費用のことです。この「必要保障額」は、家族の状態やライフスタイルと密接な関係にあるのです。
必要保障額は右肩下がり
必要保障額というのは、子供の成長や家族の生活の状態に応じて変化していきます。一般的には必要保障額は年数が経過するにつれて下がっていきます。
なぜ、年数が経過するにつれて必要保障額は下がるのか?
子供の成長につれて学費の必要性がなくなるから
子供が小さいころは、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学までの学費が必要になります。子供が小さいうちに世帯主がなくなってしまった場合には、残された家族はこの学費も準備しなければならないのです。そのため、必要保障額は子供が成長して、学校を卒業するに連れて少なくなっていきます。
生活費が減っていくから
子供が20歳を超えて社会人として独立した場合には、生活費が減っていくことがほとんどです。子供2人+夫婦2人の生活費が、夫婦2人だけになったり、子供は実家に暮らしているものの家にお金を入れてくれたりするからです。
ローンがなくなるから
住宅ローンで団信に加入していない場合や自動車ローンを組んだ場合など、年数が経過することでローンの返済が終わり、ローン返済額が必要なくなるケースもあります。
新たな収入源が増える
子供が独立する、大きくなるにつれて、奥さんがパートなどで働く時間ができたり、子供が社会人になって家庭に入れてくれるお金が増えたり、世帯主の退職金などの収入が増えたり、収入が増えることで必要保障額が減ることも考えられます。
貯金が増える
定期預金、株式投資、FXなど、リスクがある投資方法もありますが、基本的には資産運用をすれば年数を重ねるごとに資産が増えていくものです。資産が増えれば死亡時の相続財産も増加するので必要保障額は下がっていきます。
必要保障額が減るということは、生命保険見直しの絶好の機会
このように多くの場合で生命保険加入時より年数が経過するにつれて、必要保障額というものは減っていくのです。
必要保障額 = 加入する生命保険の生命保険金額
とするものなので
「必要保障額が下がるということは、生命保険金額を下げても良くなる」
ことを意味します。つまり、生命保険というのは、定期的に見直しをかけることが前提の商品ということなのです。
生命保険金額を下げることができれば、必然的に生命保険料も下げられるため、よりセカンドライフやシニアライフに資金を回すことが可能になります。
子供の卒業、独立、ローン完済、退職、などのライフイベントがあった際には生命保険の見直しをすべきタイミングであると考えましょう。