養老保険の選び方「特約を付けずにシンプルに選ぶ」

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養老保険を選ぶときにも注意が必要なのが「特約付き養老保険」です。

特約付き養老保険の罠

生命保険会社は養老保険を売りたくないという話をしました。

なぜなら、養老保険は何十年先に貰った保険料よりも多くのお金を返す必要がある保険だからです。

保険会社も金融のプロとはいえ、預かったお金の資産運用では証券会社や銀行に勝てないのです。

バブル期であれば、誰もが儲かったように預かった保険金を増やすことは容易にできたかもしれませんが、デフレでゼロ金利政策が続いている状況下では、預かった保険金を増やすことは保険会社にとっても難しいことなのです。

そのため、養老保険はウェブサイトなどにも積極的に取り上げられていることは少なく、保険会社の営業マンに聞いたらしぶしぶパンフレットを渡してくるが、終身保険や収入保障保険をすすめられるということになるのです。

それでも、養老保険が良いというお客様には

  • 「定期保険特約付き養老保険」
  • 「医療保険特約付き養老保険」

というような特約を付けて、営業をしてくる保険会社が多いのです。

「養老保険だけですが、必要な補償が不足してしまいますので、保険金額を増やすために定期保険特約を付けてみてはいかがでしょうか?」

という形です。

特約と言えども、掛け捨て部分の「定期保険特約」「医療保険特約」があれば、その部分で生命保険会社は利益を出すことができるからです。

しかし、ここに注意が必要なのです。

養老保険は、満期になると100%を超える返戻率で保険料が保険金として戻ってくる生命保険なのです。

払った金額を超える払い戻しがあるからこそ、資産運用としての意味があるのです。

定期保険特約や医療保険特約を付けてしまった場合には、掛け捨て部分が増えてしまうので満期保険金は当然、100%よりも下がってしまいます。70%、80%、90%と下がってしまうのです。

これでは当然養老保険の意味がありません。

仮に大きな保障が必要であれば、定期保険と養老保険は別の保険に入ることが重要なのです。なぜなら、将来の資金計画時にどこまでが資産運用なのか?どこまでが掛け捨ての死亡保障なのか?が明確になるからです。

定期保険特約付き養老保険のようにオプションを付けてしまうと

  • 「特約分の定期保険は他の定期保険と比較して条件が良いのか?」
  • 「養老保険は他の養老保険と比較して条件が良いのか?」

の肝心な部分がぼやけてしまうのです。

  • 死亡保障は死亡保障
  • 資産運用は資産運用

です。

特に養老保険は、生命保険の一種でありながらも、資産運用の目的を持つ特殊な保険です。本来は年金や定期預金と比較すべきものなのです。

養老保険は無駄な特約を付けずに満期保険金の返戻率が100%を超える状態のものを選ぶことをおすすめします。

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