掛け捨て型の生命保険というと、「払った保険料が戻ってこない”捨ててしまっている”生命保険のことでしょ?」なんて答えが返ってきたりします。本当に掛け捨て型の生命保険は損をしてしまうのでしょうか?
掛け捨て型の生命保険は本当に損なのか?
答えは
損か?得か?はその人の状況による
「生命保険は損得で推し量るものではない」という方もいるかもしれませんが、「損得で推し量るもの」と考えます。
では、掛け捨て型の生命保険が得になる場合とはどういう状況でしょうか?
掛け捨て型の生命保険が「得」になる状況
保険期間中に保険事案が発生し、保険金が支払われるケース
この場合は、貯蓄型の生命保険と比べて払い込んだ保険料の合計金額に対して支払われる保険金額は、4倍以上になります。逆に言えば、同じ保険金額であれば貯蓄性の生命保険に比べて、4分の1、5分の1の保険料で済むということです。
家計への負担が少ない形で、「安心」を買える
上記に記載したように同じ保険金額であれば貯蓄性の生命保険に比べて、4分の1、5分の1の保険料で済むのです。つまり、形のない「安心」というものですが、同額の保険金額だとした場合、貯蓄型の生命保険の数分の1のコスト負担で同じ「安心」を買うことができます。これも「得」と言っていいでしょう。
途中で生命保険の見直しをするケース
掛け捨て型の生命保険であまり注目されていないポイントですが、「いつでも解約できる」「いつでも生命保険の切り替えができる」のも実は大きなメリットなのです。貯蓄性の生命保険が理想だけど、今現在の家計は苦しいため掛け捨て型で一定期間のりきりたいと考えている方にも掛け捨て型の生命保険は有効なのです。
逆に貯蓄性の生命保険の場合、あとになって生命保険の見直しをしようとしても、解約返戻金が払込保険料総額以上には戻ってこないことが多いため、損を持てしまうのです。
手元に資金を残し、株式投資などの資産運用で自分で資産を増やす
保険会社よりも、資産運用が上手であれば、生命保険会社に貯蓄性の生命保険で預けるよりも、掛け捨て型の生命保険に加入して、浮いた余剰資金を投資に回した方が最終的にプラスになるケースもあるのです。
極端な話をすれば、貯蓄背の生命保険に20年で1000万円払うとしたら、掛け捨て型は200万円で済むかも知れません。残りの800万円を20年で1000万円以上にできるとしたら、その方がお得という考え方ができるのです。
掛け捨て型の生命保険が「損」になる状況
満期まで何事もなく、過ぎて保険期間が終了した場合
満期まで何も起こらず保険期間が終了してしまえば、払込保険料は1円も戻ってきません。これが「掛け捨て」と呼ばれる所以です。確かにこの状態であれば、貯蓄性の生命保険の方が満期に支払った払込保険料が戻ってくるためお得と言えます。
まとめ
つまり、掛け捨て型の生命保険には、「得」になる状況もあれば、「損」になる状況もあるということです。
- 掛け捨て型=「損」
- 貯蓄型=「得」
ではないということが重要で、あなたの状況や保険加入の目的、今後のライフプランなどによって、想定できる状況に合わせた生命保険を選ぶというのが正しい考え方と言えるでしょう。