生命保険の保険料が決まる仕組み

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生命保険会社は、どのように生命保険の保険料を決めているのでしょうか。生命保険選びに直接的に関わるものではありませんが、知っておくと生命保険の仕組みがよくわかります。

生命保険には、2つの原則がある

1.大数の法則

これは、偶発的な事象でも、回数を重ねるごとに一定の確率に集約されていくという法則です。

例えば、サイコロを12回降って「1」がでる確率は、計算上は6分の1ですが、実際にやってみたら6分の1にならないケースの方が多いでしょう。しかし、12万回サイコロを降ったとしたら、6分の1に非常に近い割合に収れんされていくのです。

保険の場合は、親戚の人での死亡率は毎年大きな変動がありますが、日本全国の死亡率で見れば毎年大きな変動はないため、予測できるというものなのです。

2.収支相当の原則

生命保険に加入した人が支払う保険料の総額 = 支払う保険金額の総額

にならなければならないというのが収支相当の原則です。

例えば、年間保険料10万円を払っている1000人のうち2人が死亡したとしたら、その死亡した人に払われる保険金は5000万円になります。

10万円 × 1000人 = 5000万円 × 2人

ということなのです。

そのため、払込保険料が安ければ保険金額が低くなり、払込保険料が高ければ保険金額が高くなることになるのです。

保険料が決まる3つの指標

保険料というのは、予定利率、予定死亡率、予定事業費率の3つの指標によって計算されます。

予定利率

保険会社が資産運用によって得られる予想収益の割合のことです。予定利率が高い保険会社というのは資産運用に自信がある保険会社であり、その分保険料は安くなります。

予定死亡率

過去の死亡率の統計から算出される性別や年齢別の死亡者数の割合です。予定死亡率が低ければ保険料は安くなりますが、日本のような先進国の場合、死亡率は大きく動かないため、あまり影響はありません。

予定事業費率

保険会社が保険事業を営むための費用のことです。契約募集、広告、保険金集金、保険事業に関する経費や人件費などの割合です。予定事業費率が低ければ、保険料も安くなります。店舗を持たないネット生保が格安の保険料を実現できているのも、この予定事業費率が低く抑えられるからなのです。

上記の3つの予定基礎率を保険会社は、設定して保険料を決めているのです。上記の数値を余裕をもって設定することで、その差益から利益を出しているのです。収支相当の法則と言いながら、厳密に言えば相当ではないのです。

最近では、この数値を公開するネット生保も登場してきているため、この保険料が決まる仕組を把握しておいて損はないでしょう。少なくとも情報を公開している生命保険会社の方が信頼できると考えて良いでしょう。

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