20歳のときに子供を産んでいれば、40歳の時に子供が独立することになります。最近ではパラサイトというような実家暮らしで社会人生活をする方も少なくありませんが、基本的に子供が独立したときには生命保険の選び方を変える必要があるのです。
子供が独立したときの生命保険選びの前に
子供が独立するというのは生命保険選びにどういう影響があるでしょうか?
1.経済的な負担がなくなる
「子供2人+夫婦」で暮らしている家庭の場合、単純に食費などの生活費を考えれば、子供2人が独立すれば半分になります。
さらに独立するということはそれまで支払ってきた高校や大学の学費も必要なくなるということです。
結果、家計が非常に楽になるタイミングと言えます。
2.将来の不安に対する対処を考えるべき時期
家計の負担が楽になったタイミングで浮いたお金を趣味に注ぎ込むという方も少なくありませんが、将来の自分たちの介護の費用や年金のリスクに対してそのお金を回せるタイミングでもあるのです。
- 自分たちに介護が必要になった場合に、子供たちが面倒見てくれるのか?
- 年金は公的なものだけで十分なのか?
などを検討するタイミングと言えるでしょう。
3.相続対策も検討すべき
実は生命保険というのは相続対策にも有効なのです。保険金として被相続人が受け取る金額の一部は相続税がかからないのです。
子供が独立したときの生命保険選び方
1.生命保険の保険金額を引き下げる
子供が独立してしまえば万が一のときに必要になるお金というのは
- お葬式の費用
- 配偶者の生活費
の2つだけなのです。
つまり、保険金額が3000万円の定期保険に入っていたとしたら、葬式の費用200万円と年金を受け取るまでの配偶者の生活費800万円ほどでも事足りるケースもあるのです。
3分の1に保険金額を下げれば、保険料も大幅に減額できることになります。
このときに掛け捨て型の定期保険だけに加入していたら、数百万円分は貯蓄性のある終身保険に変えるなど生命保険のポートフォリオを見直してみても良いでしょう。
同時に生命保険による相続対策も検討すべきです。2014年現在では被相続人が保険料を負担したものは、「500万円×法定相続人の数」の金額まで非課税となる制度になっています。
子供が2人いた場合に、生命保険に入っていれば1000万円分は非課税で受け取ることができるのです、。相続税の引き上げが2015年に迫っていることも考えると生命保険による相続対策も十分に検討すべき事項と言えるでしょう。
2.介護保険を検討する
ここから心配するのは子供のことよりも、自分たちの老後のことと言っていいでしょう。
とくに要介護状態になってしまったときにそのリスクへの対策をしていなければ、子供たちに大きな負担をかけることになってしまうのです。
介護保険は加入していれば
要介護状態と認定されたときに
- 介護一時金
- 介護年金
が受け取れるものになっています。保険料負担も数千円のレベルなので、検討すべき保険と言えるでしょう。
3.個人年金保険を検討する
家計が楽になった分、レジャーや趣味にお金をかけるというのも決して間違えではありませんが
- 定年後の充実した生活
というのも考えておく必要があります。
今の世代であれば公的年金が支払われないという可能性は少ないですが、減額されていく可能性は大いにあります。
さらに現在の年金額でも、充実した暮らしにはとても十分とは言えないのです。
だからこそ、家計に余裕ができたときに自分たちで老後の年金を増やすために個人年金保険に加入しておくべきなのです。
まとめ
子供が独立したら
- 生命保険の保険金額を減額する
- 介護保険を検討する
- 医療保険を手厚くする
- 相続対策を考える
- 個人年金保険を検討する
ということを行って、大幅に各保険のポートフォリオを再構築する必要があるのです。