生命保険の目的は「万が一、家計を支えている人が死亡した場合に、残された家族が生活するのに必要な費用の支払いに備えること」と解説したかと思います。つまり、家族の人数やあなたの年齢によって必要な保障額というのは変わってくるのです。また、多くの方が生命保険を検討したときに、医療保険も同時に検討すると思いますが、その場合も必要な保障が年齢や家族構成によって変わってくるのです。
あなたがどのような保険に入るべきなのか?をまずは把握しましょう。
年齢と家族構成別の必要な保障
年齢 | 家族構成 | 死亡保障 | 医療保障 | 貯蓄性 |
---|---|---|---|---|
20代 | 未婚 | 葬式代 | 病気・ケガ | 老後資金 |
20代 | 既婚/子供なし | 葬式代 生活費 | 病気・ケガ | 老後資金 |
20代 | 既婚/子供あり | 葬式代 生活費 教育費 | 病気・ケガ | 老後資金 |
30代 | 未婚 | 葬式代 | 病気・ケガ | 老後資金 |
30代 | 既婚/子供なし | 葬式代 生活費 | 病気・ケガ | 老後資金 |
30代 | 既婚/子供あり | 葬式代 生活費 教育費 | 病気・ケガ | 老後資金 |
40代 | 既婚/子供なし | 葬式代 生活費 | 病気・ケガ がん | 老後資金 |
40代 | 既婚/子供あり | 葬式代 生活費 教育費 | 病気・ケガ がん | 老後資金 進学資金 |
50代 | 既婚/子供なし | 葬式代 生活費 | 病気・ケガ がん 介護 | 老後資金 |
50代 | 既婚/子供あり | 葬式代 生活費 | 病気・ケガ がん 介護 | 老後資金 進学資金 |
60代 | すべて | 葬式代 | 病気・ケガ がん 介護 | - |
上記を見てみると、わかるように20代の若いときは家族があるかどうか?で大きく必要な保障は変わってきます。奥さんがいれば、残された家族の生活費が必要になりますし、子供がいれば教育費も必要になります。
40代になってくると、医療保障で「がん」に対しての備えが必要になってきます。
逆に50代になれば、子供が独立している場合が多い為、教育費などは必要なくなりますが、逆に自分たちの介護費用や老後の生活資金の準備が必要になるのです。
このようにあなたの年齢や家族構成によって必要な保障というのは変わってくるのです。
必要な保障によって加入すべき保険が異なる
死亡保障 → 生命保険(定期保険、終身保険、養老保険、収入保障保険)
万が一、家計を支えている方が死亡した場合に、残された家族の生活を支えるための費用(葬式代、生活費、教育費など)に備えるのは生命保険です。
医療保障 → 医療保険(がん保険、介護保険、就業不能保険)
万が一、病気やケガで働けなくなった場合に、またその入院費などの費用に備えるために加入するのが医療保険です。がん専門の保険としてがん保険や介護必要になった時に保険金がおりる介護保険、働けなくなってしまった場合のときに保険金がおりる就業不能保険などがあります。
貯蓄性 → 養老保険、個人年金保険
事前に保険料を払っておけば満期に保険金がもらえる老後資金に備える保険が養老保険です。個人年金保険も同様の効果があります。
まとめ
生命保険を検討するという場合は、大きく分けて「生命保険」「医療保険」「貯蓄」という3つの視点で保険を検討する必要があります。
生命保険だけを充実させても、医療保険にも入らず、老後資金の準備をしないというのであれば、病気になった場合に必要な資金がない、老後の資金のあてがないという状態になってしまい、未来の生活に対する安心という意味ではまったく十分ではないからです。
さて、加入すべき保険が大まかに決まったら、次は生命保険加入でいくらぐらいの保険金が必要かを把握する必要があります。医療保険の相場はあまり変わらないのですが、生命保険に関しては年齢や家族構成によって必要な保険金額というのに大きな差があるからです。
つまり、
残された家族が生活するのに必要な費用はいくらなのか?
を試算する必要が出てきます。
ただし、そのためには日本人であればすべての人が強制的に加入している保険「公的保険」について知る必要があります。
民間の生命保険に入らなくても、最低限の保障は国が強制的にしてくれているのです。民間の生命保険の保障と重複しないためには、公的保険の保障について知る必要があるのです。