40代~50代で家族を持ち子供がいる自営業の方の家庭では、どういう形の生命保険を選ぶべきなのでしょうか。サラリーマンの家庭と違う生命保険選びのポイントがあるのでしょうか。ここでは40代~50代自営業ファミリーの生命保険の選び方について解説します。
40代~50代自営業ファミリーの前提条件
夫:40歳~59歳
妻:40歳~59歳
子:15歳~25歳世帯年収:500万円~700万円
住宅:保有(住宅ローンあり)
妻:専業主婦自営業
社会保障が少ない
子供が独立
40代~50代自営業ファミリーの生命保険選びのポイント
子供が独立して必要保証額が下がっても保険金額は下げられない
サラリーマンの家庭では、子供が独立すればその分必要保障額は下がることになり、生命保険も保険金額を引き下げて保険料を節約するという手法が取れるのですが、社会保障の遺族年金がサラリーマンと自営業では大きく差があるのです。
子供が独立して必要保障額が減ったとしても、すぐに保険金額を引き下げるというのは避けるべきなのです。定期保険や収入保障保険に入っている場合は、保険金額をそのまま維持するか、保険金額を引き下げて浮いた保険料分を終身保険などの貯蓄性のある生命保険に回してリスク回避に努めることが必要になります。
- サラリーマン:厚生年金から支給される遺族厚生年金
- 自営業:国民年金から支給される遺族基礎年金
サラリーマンの方の遺族年金受給額
- 遺族基礎年金:8年:809.6万円
- 遺族厚生年金:51年:2646.9万円
- 中高齢寡婦加算:22年:1295.8万円
- 老齢基礎年金:21年:1650.6万円
合計:6402万9000円
自営業の方の遺族年金受給額
- 遺族基礎年金:8年:809.6万円
- 老齢基礎年金:21年:1650.6万円
合計:2460万2000円
上記の試算では、遺族が受け取れる年金額の差は約4000万円もあるのです。当然、この差は大きい為、4000万円全額とは言わないまでも、サラリーマンの家庭よりは手厚い保険金額の生命保険に入る必要があるのです。
医療保険も、介護保険も自分で手厚くする必要がある
医療保険も、介護保険も、サラリーマンと自営業では違うのです。自営業の方は国民健康保険、サラリーマンの方は健康保険です。国民健康保険には病気になった時の傷害一時金がありませんし、介護状態になった時の保障も国民健康保険の方が低いのです。
つまり、自営業ファミリーは自分で要介護時、病気やケガになった時の保障を用意する必要があるのです。医療保険や介護保険も、手厚いものを選ぶ必要があります。
個人年金保険で老後資金を貯める
年金が大きくサラリーマンより少なくなってしまうと解説しましたが、その分は個人年金保険などで老後の資金を増やしておく必要があります。
40代~50代自営業ファミリーの生命保険選びの例
夫
- 収入保障保険:給付金額30万円(25年)
- 終身保険:保険金額500万円(払込期間65歳まで)
- 終身介護保険:介護年金年額60万円
- 終身医療保険:入院給付金15000円
- がん保険:診断給付金60万円、入院給付金20000円
妻
- 終身介護保険:介護年金年額60万円
- 終身医療保険:入院給付金15000円
- がん保険:診断給付金60万円、入院給付金20000円
- 個人年金保険:年額60万円
想定保険料
- 夫:45,000円
- 妻:40,000円
- 合計:85,000円
まとめ
40代~50代自営業ファミリーの場合は、老後の保障、病気や介護時の保障を自分で用意すべきタイミングに来ているのです。
サラリーマンと自営業ではそれほどまでに社会保障の充実度が違うのです。
子供が独立して必要保障額が引き下がったら、その分を終身保険や個人年金保険に回して老後資金に回すとともに、医療保険や介護保険の保障を手厚くして万が一の時のリスクを回避すべきなのです。