生命保険を選ぶときに「ライフステージ」という言葉が出てくることがあるかと思います。日常生活ではほぼ登場しない「ライフステージ」という言葉が実は生命保険選びには非常に重要な意味を持つのです。
ライフステージとは
ライフステージとは、一生において節目となる出来事(出生、入学、卒業、就職、結婚、出産、子育て、退職等)によって区分される生活環境の段階のことを言うのです。
人生の大きな分岐点でステージが変わってくるという意味なのですが、実はライフステージによって選ぶべき生命保険、生命保険の選び方というのは変わってくるのです。
ライフステージと生命保険の選び方
ここでは、いくつか具体的な例を挙げてライフステージごとの生命保険の選び方を解説します。
就職したとき
ほとんど生命保険の必要はない。生命保険というのは文字通り、自分が死んだときに残された家族のその後の生活費を保障するものです。つまり、配偶者やお子さんがいない段階では当然必要なお金というのはないのです。
ただし、「両親に対して万が一のときの葬式代などを用意しておきたい。」「最低限の入院保険に入っておきたい。」ときや「貯金が下手なので、強制的に老後資金のために貯蓄性のある終身保険に入りたい」というときには検討すべきと言えるでしょう。
結婚したとき
結婚した場合は、世帯主の死亡保障が付いている生命保険を選択する必要があります。共働きで世帯収入のうちに妻が占める割合も多いのであれば同じように妻にも死亡保障を付けるべきです。
また、ケガや病気になったときのための医療保険も検討すべきと言えます。
子供が生まれたとき
奥さんだけのときと比較して、お子さんがいれば万が一の時に必要な生活費というのは増加してしまいます。つまり、生命保険の保険金額を増額しなければならないのです。
さらに子育てに対して教育費が発生するため、学資保険も検討すべきタイミングなのです。多くの保険金額が必要になるため、掛け捨て型の定期保険などが人気です。
住宅を買った時
マイホームを買うと生命保険の保険金は引き下げられるのです。なぜなら、世帯主に万が一のことがあっても住宅ローンについている団体信用生命保険によって、住宅のローンが残っていても、ローンはゼロになり自分のものになるからです。つまり、奥さんやお子さんはマイホームで生活ができるため、必要な生活費は下げられるのです。
独立したとき
独立した場合にはbさらに保険金を増やしておく必要があります。なぜなら、会社員と個人事業主では公的保険の内容が変わってくるのです。簡単に言えば年金も、健康い保険も、手薄になります。そのため、今まで通りの保険金では不十分になってしまうのです。生命保険も、医療保険も、保険金額を増額する必要があると言えます。
離婚したとき
離婚した場合には、その離婚の形態によって保険を見直す必要があります。子供を引き取るのであれば、生命保険は継続すべきですし、引き取らないのであれば解約して返戻金を整理費用に充てることもできます。
子供が独立したとき
子供が独立すれば、さらに必要保障額は下がります。生命保険の保険金額を下げることが可能です。同時に老後資金の準備を手厚くすすめる時期ともいえます。掛け捨て型の生命保険だった方は終身保険に切り替えても良いタイミングと言えるでしょう。
定年退職したとき
定年退職後は年金収入が中心になるため、今までとは家計が大きく変わってきます。また、相続対策としての生命保険利用も検討すべき時期なので、再度目的に合わせて生命保険を見直す必要が出てくるのです。
まとめ
上記のようにライフステージによって選ぶべき生命保険(医療保険・学資保険)というのは大きく変わってくるのです。
生命保険は終身保険などもあり一生涯の保障と宣伝していることから、一回入ればそのままずーっと同じ生命保険に入るものと思っている方が多いのですが、少なくとも上記の通りで人生で5回から10回ほどは見直しのタイミングというものがあるのです。
このことを把握したうえで、生命保険を選びましょう。